令和4年3月1日付で本協会ホームページにてお知らせしております標記「基本方針」につきましては、新年度を間近に控えた現在、とくに令和4年度資格更新対象者の皆様には喫緊の実際課題かと考え、正しい理解をいただく一助としてお知らせしました。
なお、この「基本方針」は資格更新審査委員会、教育・研修委員会を中心に倫理委員会の協力も得ながら作成したものであり、昨年から予告していました新しい臨床心理士制度の発展的な再構築のために、臨床心理士の皆様との建設的な議論と検討に向かう趣旨によるものです。
臨床心理士の皆様には、全国各地に広がる新型コロナウイルス感染拡大状況が持続している中にあっても、利用者の皆様の安心・安全を第一に、臨床心理業務にご尽力いただいていることと拝察します。そのためにも、現況で可能な研修を引き続きお願いします。
新型コロナウイルス禍を契機として、オンラインによる研修機会は広く利用されるようになり、発展的な議論と工夫がされるようになってきました。つきましては、新年度から再開される従来の対面方式の教育研修機会に加えて、このオンライン研修を資格更新ポイントが取得可能な教育研修機会として正式に位置づけるという基本的な考え方を「基本方針」としてお知らせいたしました。
したがいまして、令和4(2022)年度からただちにこの「基本方針」を資格更新制度の運用に適用するものではなく、まずは新型コロナウイルス禍などの現実状況も勘案しながら、今後5年間を移行期間として、臨床心理士の資質向上に資するオンライン研修となるよう、そのガイドラインを構築していく所存です。
また、臨床心理士の皆様が取得される「総ポイント数のうちリアル対面方式による研修機会が8ポイント以上含まれていることを原則とする」についても、オンラインの利点を踏まえつつ、リアル対面研修の意義と位置についての基本的な考えを提示し、実際的な運用を図りながら適正なガイドラインを構築していくためのものです。
臨床心理士各位のご理解とご協力をお願い申し上げます。
本協会としましても、なお終息をみない新型コロナウイルス感染拡大の現況にあることは十分に承知しているところです。見通しが困難な状況にありますので、もちろん令和4年度当面での「新・特別措置」について、当然のこととして考慮し準備する所存です。
また、「基本方針」を具体化するための運営要項(ガイドライン)を含め、皆様に不利益が生じない配慮はもとより、新しい臨床心理業務の資質向上のために、「教育研修機会の運用について」として、同時に本協会ホームページでお知らせしますので、臨床心理士の皆様には、当面は身近で可能な研修機会を継続していただきながらご健闘をお願いします。