臨床心理士の職業倫理

臨床心理士は、単に個人的な意欲や情熱、あるいは人生経験だけでは成り立たないと言われます。“心の専門家”である臨床心理士は、社会的責任を担う高度専門職業人であるため、当然そこには相応の専門的な資質や能力が求められますが、他の多くの専門家と違い、自分という直接的な人間関係と心を用いるため、臨床心理士という専門家自身の“人間的資質”“倫理観”が大きく問われるのです。

 

『臨床心理士倫理綱領』 (前文主旨)

臨床心理士は基本的人権を尊重し、専門家としての知識と技能を人々の福祉の増進のために用いるように務めるものである。そのため臨床心理士はつねに自らの専門的な臨床業務が人々の生活に重大な影響を与えるものであるという社会的責任を自覚しておく必要がある。したがって自ら心身を健全に保つように努め、臨床心理士に付与される倫理綱領を遵守する義務を負うものである。

【臨床心理士倫理綱領PDFデータ】

*臨床心理士の倫理綱領の遵守に関し、認定協会には平成2年8月以降、倫理委員会が組織され、臨床心理士の専門業務が適正に行われているかどうか、つねに留意され、臨床心理士倫理規定第7条にもとづき厳重注意、一定期間の登録停止、登録の抹消のいずれかの処置がなされます。